JPモルガン・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジェーソン・パン氏は「オンショア(債)の金利は非常に低く、バリュエーションはやや割高になっている」と述べた。

 高騰国際資産管理のマネジング・ディレクター、ウォニー・チュー氏は、昨年はオンショア市場で金利が低下し続けてキャピタルゲインが得られたが、人民元建て10年物国債の利回りは既に2006年と09年の金融緩和局面の水準に迫っており、金利が一段と低下する余地は限られていると指摘。だからこそ今年に入って、オフショアドル建て債への関心をより高めていると付け加えた。

 オフショア発行のドル建て債は、その投資妙味に見合う大きなリスクを伴っている。

 BEAユニオン・インベストメントの債券部門を率いるフェオナ・ツァン氏によると、社債の債務不履行増加や中国の成長鈍化、FRBの金融引き締めなどが打撃となり、中国の借り手の一部は昨年末に企業価値が「実質的にディストレス化」してしまった。

 経営悪化が顕著なのが不動産業界で、碧桂園は今週、売買契約高が1月に52.2%落ち込んだと発表した。

 借り換えも引き続き債券市場を圧迫している。S&Pの試算では、不動産開発会社は年内にオンショアとオフショアを合わせて最大726億ドルの社債が償還期限を迎える見込み。

 リフィニティブのデータによると、中国企業が発行した年内に期限を迎えるオフショア市場のドル建て債は計775億ドル。昨年は501億ドルだった。

 ただBEAユニオンのツァン氏は、FRBが最近、追加利上げに慎重な姿勢に転じたことを挙げて楽観的な見方を崩していない。「FRBが(年内に)1回か2回の追加利上げを実施しても、利上げサイクルはまもなく終わる」という。

 シンガポールを拠点とする債券トレーダーも、特に不動産会社の高利回り債は「リスクを穴埋めする以上の妙味がある」と述べた。

 中国は景気減速に伴って不動産市場で販売と投資が落ち込んでいるが、住宅価格は全般に持ちこたえている。また投資家の中には、このまま景気の減速が続けば政府が不動産購入規制を緩めるとの期待もある。

(Noah Sin記者)

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