ファーウェイ依存度高い欧州とオーストラリアに打撃

 アナリストは、米国ではファーウェイの存在感が限定的であることから、米国のネットワークにおける同社製品の使用禁止はほぼ象徴的なものだと評している。実際、米国の多くの大手通信事業者は5Gではファーウェイ製品を使用しないと述べている。だが米国は、ファーウェイの製品がはるかに浸透している同盟国に対し、ネットワークからファーウェイを締め出すよう呼び掛けている。こうした同盟国では、使用禁止はより大きな影響を及ぼすことになる。

 使用禁止措置による敗者がファーウェイであることは明らかだが、同社は新興国への売り込みを強化することで、喪失した売上高を相殺しようとするだろう。一方、欧州の各国政府が自国のネットワークでファーウェイ製品の使用を禁じた場合、欧州の通信事業者も敗者となる可能性がある。実際、英国を本拠とするボーダフォン・グループ(VOD)は5Gネットワークの基幹部分でのファーウェイ製品の購入を一時的に停止している。

 アナリストによると、ファーウェイの設備の撤去やより高価な他社製品への交換には数十億ドルの費用を要する。例えばドイツでは通信事業者のうち3社がファーウェイ製品を使用している。欧州の通信事業者はファーウェイの排除は欧州での5Gの実用化を少なくとも2年間遅らせる可能性があると警告している。また、ファーウェイ製品を真っ先に禁止した国の一つであるオーストラリアでは、シンガポール・テレコムの子会社であるオプタスやTPGテレコム(TPM.豪州)などの通信事業者が最も大きな打撃を受けた。TPGテレコムの株価は昨年8月末から年末にかけて33%下落した。

受益者はノキア、シエナ、シスコ、ジュニパー・ネットワークス

 ファーウェイ製品の使用禁止措置による明確な勝者はいない。だが、通信設備メーカーであるノキア(NOK)とエリクソン(ERIC)は恩恵を受ける可能性がある。