電気自動車(EV)に使われる金属に賭けてきた投資家に幸運は訪れそうにない。株から原油まで、激動の年末を経験した市場は今年に入って復活を果たした。だがEVやスマートフォン用のバッテリーの主要原料であるコバルトとリチウムは、リスク資産に広く見られる反発にあずかっていない。  商品市場関連の調査会社ファストマーケッツのデータによると、コバルト相場は年初から2月6日の間に30%超下落し、2年ぶりの低水準をつけている。また、調査会社ベンチマーク・ミネラル・インテリジェンスが発表した1月のリチウム相場指数は10カ月連続の低下となり、数年ぶりの安値をつけた。