金額ベースで減少している分野をみると、設備投資関連の一般機械が幅広い品目で急減。昨年末から悪化している半導体製造装置に加え、金属加工機械など主要品目において金額ベースでの前年比減少を記録した。電気機器も、広範な品目で3─4割減となっている。

 一部では、春節の影響でイレギュラーな結果になっているのではないかとの声も出ているが、SMBC日興証券・シニアエコノミストの宮前耕也氏は「本来であれば中華圏の春節前の駆け込み輸出を期待できるはずが、むしろアジア向けがかなり弱い」とみている。

 日本の輸出金額全体の5割超を占める「中国を含むアジア向け輸出」も、金額ベースで2ヵ月連続の2桁減となり、国内経済への影響も大きい。

 斎藤氏は「18年夏場以降のように、原油高が貿易収支を大きく悪化させる局面は過ぎたものの、輸出の低迷が続く可能性が高く、先行きも貿易赤字の継続が予想される」と予測する。

 すでに日本経済は貿易黒字国とはいえない状況にある。2010年度以降の貿易統計で黒字だったのは10年度、16年度、17年度の3年度だけだ。

設備投資は慎重姿勢、景気後退リスクも浮上

 輸出のけん引力が衰える中、民間エコノミストの中には、企業収益や設備投資への影響が避けられないとの見方が広がっている。

 BNPパリバ証券・チーフエコノミストの河野龍太郎氏は19日付けレポートで「早ければ1─3月から設備投資の減少が始まる可能性もある。昨年末に中国から発せられた需要ショックが今期以降、投資乗数や貿易乗数を通じ、各国に波及する可能性が高い」と指摘。「日本は今期から景気後退局面入りというシナリオも、メインシナリオではないものの、排除できない」との見方を示している。

 直近の経済データも、こうした見方を裏付ける内容となっている。12日発表の18年12月機械受注統計では、設備投資の先行指標となる船舶・電力を除く民需が、10─12月期は6四半期ぶりに減少。企業の受注状況をもとに内閣府がとりまとめた1─3月見通しも減少となった。

 海外からの受注もこの先2桁減が予想され、企業が新たな設備投資を先延ばししている様子がうかがえる。

 ロイターが20日に発表した2月ロイター企業調査では、設備投資姿勢への慎重な姿勢がうかがえる。17年当初計画と比較して、翌年度の国内投資について増加を見込む企業の割合が減った。