薬の「費用対効果」、政府が新制度導入へ 高額薬に備え
2月21日、政府は今年4月、薬の費用対効果を評価する新たな制度を導入する。高齢化の進展やさらなる高額薬の承認が見込まれる中、膨張する医療費を抑制するのが狙いだ。写真は都内で昨年12月撮影(2019年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

[東京 21日 ロイター] - 政府は今年4月、薬の費用対効果を評価する新たな制度を導入する。高齢化の進展やさらなる高額薬の承認が見込まれる中、膨張する医療費を抑制するのが狙いだ。だが、社会保障制度の維持を大義に、政府が薬剤費を狙い撃ちにすることへの業界の反発は根強い。企業の開発意欲を損なわず、国全体の経済成長につなげる好循環を構築できるかが課題となる。

高齢者に高額薬

 国立がん研究センター中央病院に勤める後藤悌医師には、80歳代の患者にがん免疫薬のオプジーボを投与した経験がある。オプジーボは小野薬品と米ブリストル・マイヤーズスクイブが共同開発した薬剤で、その効果とともに価格の高さでも話題を呼んだ。保険適用された当初、患者1人当たりの金額は年間3000万円超とされていた。

 日本では、患者の自己負担は1─3割で、同じ月にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合には、一定程度が払い戻される制度もある。厚生労働省によると、2016年度の医療費は患者負担が全体の11.5%で、残りの約9割が保険料と公費で賄われている。