1月には仮想通貨取引所OKコインの創業者が経営権を握っているOKCホールディングスが、香港上場の建設会社LEAPホールディングスの株式60.5%を4億8400万香港ドル(6169万米ドル)で取得。その数日後に韓国の仮想通貨取引所ビッサムが、ブロックチェーン・インダストリーズ買収により米市場での上場を計画していると発表した。

 昨年も仮想通貨取引所による上場企業買収の動きが相次いだ。仮想通貨取引所向けソフトウエア開発のANXインターナショナルは、香港上場のマーティング会社ブランディング・チャイナの株式を取得して支配権を握った。また、シンガポールの仮想通貨取引所の火幣(Huobi)は、香港上場の発電会社パントロニクス・ホールディングスの72%株式を手に入れた。

 ボイジャーのスティーブ・エールリヒ最高経営責任者(CEO)は電子メールで「仮想通貨市場にとって不可欠な透明性を備えることができる」と上場の意義を強調した。

 逆さ買収は仮想通貨取引所が金融サービス業の本流に参入する上で役立つと専門家はみている。仮想通貨は相場の乱高下、資金洗浄目的の利用、世間を騒がせたハッカー攻撃、インフラの不備などの問題が相次いで浮上し、仮想通貨取引所ともども評判が失墜。ニューヨーク司法省は昨年、複数の仮想通貨取引所は市場監視が不十分で利益相反がまん延し、違法な経営を行っていると警告した。

 年明けには創業者が急死したカナダの仮想通貨取引所で1億3700万ドルの仮想通貨が引き出し不能になった。

 仮想通貨市場は取引高が急増し、代表的な通貨であるビットコインが2万ドルを超える高値を付けた2017年末にピークを迎えた。その後ビットコインは80%以上も値下がりし、取引高も落ち込んだ。