南極の「棚氷」に挑む科学者2月15日、チリ南端から数百キロ、南極の端に位置するこの島の観測基地で、科学者が氷の採取に精を出している。2日、キングジョージ島の氷河を観測するチリ南極研究所の観測船(2019年 ロイター/Fabian Cambero)

[キングジョージ島(南極) 15日] - チリ南端から数百キロ、南極の端に位置するこの島の観測基地で、科学者が氷の採取に精を出している。気候変動から、がんの治療法まで、さまざまな課題への手がかりを見つけようというのだ。

 キングジョージ島にあるチリのエスクデロ基地を拠点に、さまざまな国からやって来た科学者300人以上が、凍てつく寒さに耐えながら南極点までの広大な範囲で採取にあたっている。

 チリ南極研究所(INACH)は、南極に自生する植物から見つかった「アンタルティーナ」と呼ばれる生体分子の研究を支援している。初期段階の研究では、ネズミを使った実験で、大腸や肝臓や胃がんの治療に効果がみられたという。

 また、アルツハイマー病の治療に使える可能性がある地衣類や、牛乳からラクトースを取り除く酵素、レタスの生育を促進する効果がある別の酵素なども研究している。