イスラム国、「国家喪失」でもまだ脅威か2月20日、過激派組織「イスラム国(IS)」は、最後の拠点であるシリアのユーフラテス川沿岸地域を失いつつあるが、イラクとシリアの一部地域を支配してきた時代は終わっても、同組織は脅威であり続けるとの認識で世界はほぼ一致している。写真はISの旗。イラクのタルアファルで2017年8月撮影(2019年 ロイター/Thaier Al-Sudani)

[ベイルート 20日 ロイター] - 過激派組織「イスラム国(IS)」は、最後の拠点であるシリアのユーフラテス川沿岸地域を失いつつある。だが、イラクとシリアの一部地域を支配してきた時代は終わっても、同組織は脅威であり続けるとの認識で世界はほぼ一致している。

 ●IS支配地域での敗北で何が起きたか

 イラクとシリアにまたがる支配地域の存在によって、ISはアルカイダなど他の過激派組織との違いを際立たせていた。

 2014年に「カリフ国家」(預言者ムハンマドの後継者カリフが指導する国家)を宣言して以降、ISの支配地域はその使命を達成するための中心的拠点となり、イスラム教の土地と人々すべての支配権を主張してきた。

 この「擬似国家」が破壊されたことにより、ISは、兵士の訓練や海外における攻撃計画を担当する後方支援基地だけでなく、最も効果的なプロパガンダと兵士集めの手段を失ったことになる。