経営×経理

【再考ポイントその1】
現場スタッフの声を
すくい上げているか

 そもそも、未来の担い手となる経理部の人材には、どんなスキルを求めているのでしょうか。何となく答えらしきものは浮かんでも、明文化されている企業は稀でしょうが、簿記会計や税務といった専門スキルをより深く身につけてもらうようなカリキュラムばかりではないはずです。

 各部署とより良いコミュニケーションを図りながら仕事を進めるようなヒューマンスキルのほか、経営状況や今後の予測についてのプレゼンテーション術など、経理特有のスキル以外のところを重視している職場も多いと思います。

 こうしたバランスの良い育成策を実現するには、経理部内のマネジャーのみならず、現場で活躍するスタッフクラスの人たちが中心となり、これまでの研修や講義内容を再考して、陳腐化しているところはないか、意見を出し合いながら刷新していけるようにすれば、お仕着せや「やらされモード」が
ない人材育成策を生み出せるでしょう。

 色々な立場にある社員らの意見を集めながら策定する育成内容は、人材育成される側が能動的に取り組めるものに仕上がっているはずです。ぜひ試してはいかがでしょうか。

【再考ポイントその2】
上司のコピーを
つくっていないか

 上司やメンターに位置する社員が、OJTなどの場面で部下の育成に当たる際、時折見受けられるのが、自身のこれまでのやり方、姿勢、価値観などを丸ごと部下に継承させるようなスタイルです。もちろん、経理の現場では税法、会計法などに則りながら対応しなければならない場面があるので、こうした普遍的なノウハウは受け継ぐべきでしょう。

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大人しい経理じゃいられない! 未来に続く経理道

経理スタッフは「定型的な事務作業をこなす人材」と捉えられがち。彼ら彼女へ向けられる仕事の効率化と言えば、“仕訳の自動化”“仕事を属人化させない”といった、表面上の作業の改善を求めるものばかりだ。しかし、本来は経理=経営管理者なのだ。経理の能力を伸ばし、経営のために力を借りるにはどうしたらよいのか。様々な業種の経理畑を歩み、一担当者から管理職まで様々な立場を経験した著者が、経理環境改善のコンサルタントとして、実務者・管理者への支援活動に当たる中で感じたことをまとめる。

「大人しい経理じゃいられない! 未来に続く経理道」

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