ひとり暮らしの心強い味方
日本全国が抱える社会課題を実感

 築100年以上の立派な農家。屋根には、山陰地方の一部では広く普及している赤色の石州瓦。

マツダ関係者らの訪問を快く受けていただいた、山本さんと愛猫ちゃん
マツダ関係者らの訪問を快く受けていただいた、山本さんと愛猫ちゃん Photo by Kenji Momota

 出迎えてくれたのは、山本美智子さん(85歳)。今年20歳になるネコちゃんとふたり暮らしだ。

 数年前までご主人が運転して出かけていたが、ご主人亡き後は、広島市内にいる息子さんが週に1回程度通ってきてくれる。山本さんは運転免許を取ったことがない。

 今回新たにCX-5が加わった、地域交通の「さくぎニコニコ便」は、サービスが始まった2011年から利用しているという。

「うちの前まで送り迎えしてくれるので、とても便利で、本当にありがたいです」と、我々の質問に笑顔で答えてくれた。

「月曜日が買い物、金曜日が三次市内のお医者さんに行くんです」というのが生活サイクル。「水曜日に生協が宅配に来てくれるんですけど、やはりお店で自分で品物を選ぶのが楽しいですね」と本音を漏らした。

 また、「さくぎニコニコ便」に対する要望としては、「三次(中心部)へ出る時、帰りはJR代替バスへ乗り継げますが、朝早い便だと乗り継ぎができない。近所の親戚に送ってもらうことが多いんですよ」と、朝の時間帯での増便を求めた。

 運賃については「(1回利用で)300円はありがたい。でも、(バスを乗り継がなくても、行先に直接行けるなど)もっと便利になれば、もっと高い運賃でも構わないと思います」と指摘する。生活状況によって、料金と利便性とのバランスについて様々な意見がある中、山本さんのように利便性を重視する声があるのも事実だ。