来週の日経平均株価の予想レンジを発表!

来週(8/26~30)の日経平均株価の予想レンジは、
2万400~2万900円! 米国の9月の追加利下げ期待や
米中貿易摩擦の進展など、変動激しい外部要因に注意

2019年8月23日公開(2020年1月10日更新)
ラカンリチェルカ(村瀬 智一)
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今週の日経平均株価は上昇!
米国の小売企業の好決算が安心感につながる

 今週(8月19日~23日)の日経平均株価は上昇となりました。

 クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が、米国経済がリセッション(景気後退)に向かっているとの考えを一蹴したほか、米中の通商交渉担当者間の電話協議で一段と「前向きなニュース」が得られたと述べたことで、先週末の米国市場は大幅に上昇。この流れを受けた週明けの日本株市場も上昇して始まりました。

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
日経平均株価チャート/日足・3カ月日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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 その後も、ロス商務長官が、中国の通信機器メーカー・華為技術(ファーウェイ)に対する制裁措置の一部猶予の期間をさらに90日間延長すると明らかにしたことが材料視され、ハイテク株主導で株価は上昇。

 米長期金利の動向やイタリアのコンテ首相が辞任を表明したことによる同国の政局不透明感、さらに予想を下回る米国の経済指標などが重石になりましたが、好調な米国の小売企業の決算が安心感につながる局面もみられました。

 しかし、本日(8月23日)開催中のカンザスシティ連銀主催による定例の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)や、明日(8月24日)先進7カ国首脳会議(G7サミット)などの重要イベントを控えていることもあり、売買代金は連日で2兆円を下回る薄商いが続き、日中は値動きの乏しい相場展開になりました

来週の日経平均株価は、外部要因の影響を受けやすい相場展開に!
米企業の自社株買いが減速している点にも注意

【来週の日経平均株価の想定レンジ】
 2万400円 ~ 2万900円


 来週(8月26日~30日)の日経平均株価は、外部要因の影響を受けやすい相場展開になりそうです。

 まずは、本日(8月23日)の日本時間23時から予定されている「ジャクソンホール会議」でのパウエルFRB議長の講演内容を受けた米国市場の反応にも注目です。

 米国では8月22日に発表された8月のマークイット製造業PMI速報値が、49.9と10年ぶりに50を割り込みました。景気後退懸念が強まる可能性がある中で9月のFOMCでの追加利下げが確実視されており、いつも以上にジャクソンホール会議に市場の関心が集まっている状況と言えるでしょう。

 そのため、講演でパウエルFRB議長がトランプ大統領の「利下げ圧力」に屈しないような態度を示せば、再びリスクオフ相場が意識されてくる可能性があります。また、利下げを示唆する見解を示したとしても、トランプ米大統領から「物足りない」といった発言が出ることも考えられ、市場の好反応は期待しづらいところです

 その後も米国では、コンファレンスボード消費者信頼感指数、シカゴ購買部協会景況指数、ミシガン大学消費者信頼感指数などの経済指標の発表が予定されており、これらが予想を下回ってくるようだと、改めて利下げへの期待が高まる可能性があります

 もっとも、これらの状況はすでに想定されており、東証1部の売買代金は、お盆明け以降も2兆円を下回っています。これは、多くの投資家が慎重になって積極的なポジションを取っていないということで、外部要因に振り回されながらも乱高下はなさそうです。

 また、月末には、MSCIやJPX400の銘柄入れ替えにともなうリバランスが行われるため、出来高自体は膨らみますが、方向感は出難いでしょう。さらに、主力大型株の割安感を指摘する市場参加者が増えてきているので、仮に波乱の展開になったとしても積極的に売られる流れにはなりづらいと思います。

 なお、米企業の自社株買いが1年半ぶりの低水準に減速しているようです。ダウジョーンズの推計によると、S&P500種構成企業が2019年4-6月期に実施した自社株買いは総額約1660億ドル(約18兆円)と、2017年10-12月期以来の低水準になるようです。

 米中貿易摩擦の激化で相場のボラティリティーが高まる中で、自社株買いによる需給の下支えが緩むとなると、先行きに対する不安感が高まりやすくなるので警戒しておきたいところです

【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
アテクトが+51.52%で値上がり率トップ!

 ここからは、今週、値動きの目立った個別銘柄をみていきましょう。

 今週の値上がりランキング1位は、アテクト(4241)でした。先週は年初来安値を更新しましたが、その反動もあって強いリバウンドをみせています。また、半導体保護用資材のスペーサーテープを手掛けていますが、半導体材料の韓国向けの輸出が許可されたニュースもあって買いが集まりました。

 値上がり率2位は、インタートレード(3747)。先週、子会社のデジタルアセットマーケッツが三井物産からの出資を受け入れることになったと発表したことから急伸しましたが、今週も物色の流れが続きました。

 値上がり率3位のインパクトホールディングス(6067)は、インドのコンビニ2号店がプレオープンと前週にリリース。足元で調整が続いていたこともあり、値ごろ感からの買いが集中したようです。

 4位のブシロード(7803)は、連日高値を更新しています。足元でゲーム関連物色に広がりがみられており、KLab<3656>とのコラボ開催が材料視されたようです。

 一方、値下がり率ランキングの1位は、オンキヨー(6628)でした。SBI証券を割当先に新株予約権41万6667個(潜在株式数4166万6700株)を発行すると発表したことで、株式価値の希薄化懸念から売り優勢となりました。

 値下がり率3位の総医研ホールディングス(2385)は、先週、決算を発表しましたが、今期計画に対する物足りなさから、失望売りが強まったようです

■今週の値上がり率トップ5
順位 先週末比(%) 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1 +51.52 アテクト(JQ・4241)
2 +43.23 インタートレード(東2・3747)
3 +40.80 インパクトホールディングス(マザ・6067)
4 +32.54 ブシロード(マザ・7803)
5 +30.79 enish(東1・3667)
■今週の値下がりワースト5
順位 先週末比(%) 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1 −30.77 オンキヨー(JQ・6628)
2 −25.80 ダブル・スコープ(東1・6619)
3 −24.16 総医研ホールディングス(マザ・2385)
4 −20.32 環境管理センター(JQ・4657)
5 −19.84 セプテーニ・ホールディングス(JQ・4293)
■今週の出来高トップ5
順位 出来高(株) 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1 318,265,300 みずほフィナンシャルグループ(東1・8411)
2 315,889,400 音通(東2・7647)
3 149,094,200 三菱UFJフィナンシャル・グループ(東1・8306)
4 118,106,800 野村ホールディングス(東1・8604)
5 99,245,300 ランド(東1・8918)

【来週の主要イベント】
「シカゴ購買部協会景気指数」など、米国の経済指標に注目!

<8月26日(月)>
◆6月景気一致指数/景気先行指数(改定値)
◆独8月IFO企業景況感指数
米7月耐久財受注

<8月27日(火)>
◆7月企業向けサービス価格指数
◆決算発表:ダイドーグループホールディングス(2590)
◆独4-6月GDP(改定値)
米4-6月住宅価格指数
米6月住宅価格指数
米6月ケース・シラー米住宅価格指数
米8月リッチモンド連銀製造業指数
米8月コンファレンスボード消費者信頼感指数

<8月28日(水)>
◆決算発表:エイチ・アイ・エス(9603)
◆独9月GFK消費者信頼感調査
◆欧7月マネーサプライM3
◆MBA住宅ローン申請指数

<8月29日(木)>
◆決算発表:パーク24(4666)菱洋エレクトロ(8068)
◆独8月失業率
◆欧8月消費者信頼感
◆独8月CPI(速報値)
米4-6月GDP(改定値)
米7月住宅販売保留指数

<8月30日(金)>
◆7月失業率/有効求人倍率
◆7月鉱工業生産(速報値)
◆7月新設住宅着工戸数
◆決算発表:ACCESS(4813)内田洋行(8057)アインホールディングス(9627)
◆欧7月失業率
◆欧8月消費者物価指数(速報値)
米7月個人消費支出
米8月シカゴ購買部協会景気指数
米8月ミシガン大学消費者態度指数

【来週の注目銘柄】
「トリケミカル研究所」「ヒューリック」
「三菱ロジスネクスト」の3銘柄をピックアップ!

 来週、注目しておきたい銘柄は、この3つです。

トリケミカル研究所(2019年8月23日時点)
業種 市場・コード 株価 予想PER 実績PBR
化学 東1・4369 5080円 16.0倍 35.36倍
先行き不透明ながらも、半導体関連株に見直しの流れが!
半導体に欠かせない「絶縁体」の原材料をつくる化学薬品メーカーです。主要な販売先である半導体業界においては、ここしばらく米中貿易摩擦による影響から先行きの不透明感が根強く残っていました。しかし、ここ最近は半導体関連株に見直しの流れが強まってきているので、先端半導体向け材料の販売に注力するトリケミカル研究所の見直しに期待したいところです。足元の業績については、2020年3月期第1四半期の営業利益が前年同期比9.5%増でした。株価は、4月18日の高値6590円をピークに調整を見せましたが、その後、6月4日の安値4300円をボトムに緩やかなリバウンドをみせており、直近では75日移動平均線が下値支持線として意識されています。
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ヒューリック(2019年8月23日時点)
業種 市場・コード 株価 予想PER 実績PBR
不動産業 東1・3003 1025円 12.3倍 1.61倍
不動産業界における「再編機運」の高まりに期待!
都心に保有している多くのオフィスビルを中心に、不動産事業を展開しています。高齢化の進展、訪日外国人観光客の増加、環境問題の深刻化などの環境変化に対応するため、「3K(高齢者・健康、観光、環境)ビジネス」を新たなビジネス領域として開拓・強化しています。足元の業績については、2019年12月期第2四半期の営業利益が前年同期比9.6%増でした。ヒューリックは、日本ビューホテルを完全子会社化しており、足元で不動産業界の「再編機運」が高まってきていることも追い風になりそうです。株価は、6月4日につけた安値837円をボトムにリバウンド基調が継続していましたが、ここにきて下値支持線として機能していた25日移動平均線から大きく上に抜けており、株価上昇の勢いが強まっています。
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三菱ロジスネクスト(2019年8月23日時点)
業種 市場・コード 株価 予想PER 実績PBR
輸送用機器 東1・7105 1190円 17.6倍 17.6倍
上値抵抗線突破でシグナル好転が意識される!
総合物流機器メーカーで、バッテリーフォークリフトやエンジンフォークリフト、搬送用ロボット、自動倉庫、物流システム商品、土木建設機械などを手掛けています。足元の業績については、2020年3月期第1四半期の営業利益が前年同期比54%増でした。前年同期に物流システムの大型売上があった反動がみられまししたが、順調な進捗となっています。株価は、4月8日に高値1383円をピークに下落トレンドが継続していましたが、8月5日の安値964円を底値に、足元でリバウンドをみせています。株価は、上値抵抗線として意識されていた25日移動平均線や75日移動平均線を上回っており、上昇トレンドへのシグナル好転が意識されます。
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【※今週のピックアップ記事!】
2020年・夏までの日経平均株価の値動き予想を公開! “2万3000~4000円に上昇”がプロの共通見解だが、消費増税や米中貿易摩擦で一時的には“2万円割れ”も!?

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