[サンフランシスコ 6日 ロイター] - 米フェイスブック<FB.O>のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は6日、傘下メッセージアプリ上での利用者間の対話の暗号化を進め、プライバシー保護を図る方針を示した。また、「メッセンジャー」を含む傘下アプリに互換性を持たせると発表した。

ザッカーバーグ氏は自身のフェイスブックへの投稿で、交流サイト(SNS)では今後数年間で、ニュースフィードなど従来型のオープンな対話ではなく利用者間の直接対話が主流になってくるとの見通しを示した。

「個人間の対話全てについて、(第三者が盗聴できない)エンドツーエンドの暗号化を進めることが適切」との見解を示した。今年いっぱい専門家に意見を求めることにより、計画の詳細について変更が生じる可能性もあるとした。

暗号化戦略は、これまでフェイスブックに過激なコンテンツに対応するよう求めてきた欧米などの議員らや各国の監視当局の反感を買う可能性がある。また、個人情報に依存するターゲット広告の収入を鈍らせる要因になるとみられる。

ただ、ザッカーバーグ氏は、利用者は友人などと簡単にやりとりできる環境の維持を求める一方、個人情報の管理強化を望んでいるため、暗号化で弊害が生じても受け入れる考えを示した。

一方、メッセンジャーと傘下のメッセージアプリ「ワッツアップ」間でメッセージのやりとりをできるようにする計画も明らかにした。

「コミュニケーションの在り方は今後、個人的で暗号化されたサービスに急速にシフトすることになる。人々は互いへのメッセージが保護され、メッセージやコンテンツが永久には残らないとの安心を得ることになる」と指摘。「われわれはこのような将来を導く手助けをしたい」とした。

フェイスブックの株価は0.7%高で取引を終えた。メッセージアプリのスナップチャットを展開するスナップ<SNAP.N>は2%超値を下げた。

ザッカーバーグ氏はまた、対話サービスに商取引を組み込むには「かなりの検討」がなお必要との見方を示した。

アトランティック・エクイティーズのアナリスト、ジェームズ・コードウェル氏はフェイスブックの戦略は、現在の収益モデルを損ねるリスクがあると指摘。

ただ、中国のソーシャルアプリ「微信(ウィーチャット)」に類似しているとみられる今回の戦略がうまくいけば、「広告以外の重要な収入源か確保できるかもしれない。これは投資家がかなり以前より待ち望んでいたことだ」とした。

中国・騰訊控股(テンセント・ホールディングス)<0700.HK>傘下のウィーチャットはSNSに広告掲載だけでなくゲームの取り扱いやタクシーの配車サービスなどの機能を追加することで収入源を拡大している。

*内容を追加しました。