民主党はバー氏がトランプ氏を守ろうとして報告書の一部を非公開にするのではないかとの懸念を示しており、強制的に開示させる必要があれば召喚状によって裁判に持ち込むことも辞さないとしている。

 民主党は議会下院の過半数を握っており、召喚状を行使し、複数の委員会でトランプ氏に対する調査を行うことが可能。モラー氏の捜査報告書はトランプ氏に対する弾劾手続きを進める材料になり得る。

 元連邦検察官のマシュー・ジェーコブズ氏は、報告書に「現職大統領による不正の証拠」が含まれていれば、公共の利益への寄与が極めて大きく、公開する体制が組まれるとの見方を示した。

 バー氏は昨年、司法長官に任命される前に司法省への書簡で、モラー氏に大統領の司法妨害についての捜査を認めるべきではないと主張している。

 法的な観点では今後物事を進める上で、バー氏にとっては司法省の特別検察官の任命に関する規則が指針となる。この規則は、捜査報告書全体を開示するよう義務付けていないが、バー氏が報告書を議会に提出することを明白に禁じてはいない。また、規則によるとバー氏は、報告書が公共の利益に資する場合に部分的に開示する裁量も与えられている。

 バー氏は開示内容を巡り、大陪審での証言の秘密や機密情報の保護、守秘事項に関する大統領特権など、法的に厄介な課題に直面しそうだ。