もっとも、海外経済の減速を背景にした輸出や生産の落ち込みが、マインド悪化を通じて設備投資や個人消費に影響を与える可能性など、年後半回復の見通しの確度や長期化の懸念について、会合で重点的に議論する。

現時点では物価のモメンタムは維持

 現時点で日銀内では、物価2%目標に向けたモメンタムは維持されているとの見方が大勢で、現行の金融緩和政策を粘り強く続けるスタンスだ。

 ただ、片岡剛士審議委員は2月27日、「早いタイミングでデフレから脱却して正常化を進めるために、今大胆なことをもっとやるべきだ」と述べ、追加緩和の必要性を主張した。

 原田泰審議委員も6日、「景気が悪化し、2%の物価安定目標の達成が困難になるなら、躊躇なく金融緩和を強めることが必要」と述べるなど、政策委員のなかから追加緩和への言及が出てきている。

 こうした声が広がりを持つかどうか、鍵を握るのは、中国をはじめとする海外経済のの動向だ。政策効果が思ったほど出ずに、減速が長期化すれば、日本経済に与える影響も大きくなってくることが懸念され、追加緩和必要論も勢いを増してくることが予想される。

(清水律子 伊藤純夫 編集:田巻一彦)

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