英独伊西の4ヵ国が共同開発した「ユーロファイター・タイフーン」戦闘機3月4日、ドイツが導入した武器輸出規制は、欧州の防衛産業の中で自らを「のけ者」にしてしまう恐れがある。写真は、英独伊西の4ヵ国が共同開発した「ユーロファイター・タイフーン」戦闘機。ドイツ空軍が拠点を置くエストニアの空軍基地で2017年3月撮影(2019年 ロイター/Ints Kalnins)

[ベルリン 4日 ロイター] - ドイツが導入した武器輸出規制は、欧州の防衛産業の中で自らを「のけ者」にしてしまう恐れがある。武器開発協力や、欧州共通の防衛政策育成という自国の野望が台無しになりかねない。

 サウジアラビアの著名記者ジャマル・カショギ氏が殺害された事件を受けて、ドイツは昨年11月、サウジ向け軍需品輸出の全面停止を決断した。これにより、軍縮を巡るドイツと欧州各国との長年の相違は転換点を迎えている。

英独伊西の4ヵ国が共同開発した「ユーロファイター・タイフーン」戦闘機写真左は、英独伊西の4ヵ国が共同開発した「ユーロファイター・タイフーン」戦闘機。ベルリンの航空ショーで昨年4月撮影(2019年 ロイター/Axel Schmidt)

 ドイツの決断により、英独伊西の4ヵ国が共同開発した「ユーロファイター・タイフーン」戦闘機48機をサウジに売却する100億ポンド(約1兆4700億円)規模の取引を含む巨額の軍需品受注が宙に浮いている。また、欧州航空機大手エアバスなど一部企業では、自社製品からドイツ製部品を排除する動きがみられる。

 ユーロファイター・タイフーンにかかわる英防衛大手BAEシステムズは、ドイツによる禁輸措置は自社の業績を圧迫すると警告。英仏両政府も撤回するようドイツの説得に必死だ。