アプリ利用のアクティブシニア、資産額や就労意欲も高い結果に

 今回の調査には、60代以上のフリマアプリ利用者・非利用者の資産額や就労意欲の違いに関するアンケートも含まれている。

 平均資産額では、アプリ利用者が約2500万円、一方の非利用者は約2100万円。アプリ利用者のうち50.0%が「歳を重ねても働き続けたい」と回答する一方、非利用者の回答は38.8%にとどまった。またアプリ利用者は、非利用者と比較して就労意欲が高く、特に「人とのつながりを持つため」という項目ではアプリ利用者(46.6%)と非利用者(37.1%)の差が大きくなった。さらに今後、チャレンジしたいことがあるかどうかという質問についても、アプリ利用者の65.5%が「ある」と回答したのに対して、非利用者は47.6%にとどまる結果となった。

年を重ねても働く目的について(メルカリのプレスリリースより)

 ただしこれらのデータは「(アプリを利用したから資産額が多いといった)因果関係を求めているワケではない」(前野教授)「(インターネット調査であるため)インターネットを使いこなしている人の回答で、リテラシーは高くなっている」(メルカリ執行役員 メルカリジャパンCEOの田面木宏尚氏)との説明があった。

 同日開催された記者会見には、譜面台など音楽関連グッズを販売する五味春生さん、つまみ細工を販売する毛利多起子さんという60代以上のアクティブなメルカリ利用者も登壇した。「子どもの頃から得意だったこと(工作)を掘り起こして、完全燃焼して悔いないように生きたい。メルカリは見知らぬ人とつながる『へその緒』のような存在。人の温かさが入ってくる」(五味さん)といった調査結果を裏付けるようなコメントが出た。一方で質疑応答になると、「周囲の同年代には利用者はまだまだ少ない」(五味さん)というコメントもあり、シニア層への認知拡大という課題も垣間見えた。

今後はリアルイベントとウェブの機能を強化

 また田面木宏尚CEOは、今回の調査結果について「もう少し『お金を得るため』という回答が多くてもいいかと思ったが、より繋がりを求めるシニアの方が多いということに驚いた」とコメント。ただ商品を売買するだけでなく、例えば売れた商品に手紙を添えて送付するといった、コミュニケーションが評価されているという見方を示した。

 また今後の展開について、「メルカリサロン」と呼ぶ利用者向けイベントを地方でも展開することで、アプリ内にとどまらない利用者との交流を進めるほか、ウェブサイトの(現在メルカリはアプリへのアクセスが9割を占めており、ウェブサイトはあるものの、一部の機能が利用できない)機能強化、リアルでの施策を含めた非利用者の取り込みを進めるとした。