トヨタの研究機関、トヨタ・リサーチ・インスティチュートで自動運転担当シニアバイスプレジデントを務めるライアン・ユースティス氏によれば、トヨタはブラックモアやルミナーなど複数のライダー関連スタートアップと提携しているが、新たなセンサー技術についても検討を続けており、技術の絞り込みにはまだ積極的ではない、という。

「1つの生態系が出現してほしいと考えている。我々が評価したい技術はさまざまあり、技術へのアプローチの長所や短所もいろいろとある。また、競争的な市場によるプレッシャーがあることが望ましい」とユースティス氏は言う。

 はるかに成熟が進んでいるレーダー探知技術において見られたように、最終的にはライダー分野も、せいぜい5─6社の主要企業に絞られていくのかもしれない。だが、企業幹部や研究者がロイターに語ったところでは、2025年以降、恐らくは2030年まではそうした状況が生じない可能性が高いという。

 IHSマークイットでシニアアナリストを務めるジェレミー・カールソン氏は、「長い助走になりそうだ」と言う。

 こうなると、リスクは大きい。せっかく投資した技術が、2025年以降、多数の自動運転車が組立ライン上を流れる頃には時代遅れになっているかもしれない。

 自動運転車用ソフトウェアを開発するリノボのクリス・ハイザーCEOは、完成車メーカーが「1つの技術に傾注してしまうと、不利に陥りかねない」と言う。もっと新しく低コストのシステムが登場するかもしれないからだ。

「ライダー」の語源については、オックスフォード英語辞典が言うように「ライト(光)」と「レーダー」の合成語なのか、あるいは「光検知・距離測定(light detection and ranging)」なのか、専門家のあいだでも見解が分かれている「レーザー探知・距離測定」とする文献もある。

 また、自動運転車を動かすためにライダー技術が本当に必要かについても、完全な合意があるわけではない。

 テスラのマスクCEOは、同社の自動運転支援システム「オートパイロット」は、ライダーを必要としておらず、代わりにレーダー、カメラ、ソフトウェアの組み合わせに頼っていると述べている。