AIは世の中を大きく変えており、その流れが今後ますます加速することは確実である。その影響はインターネット企業にとどまらない。この潮流に乗り遅れることが大きなリスクになるが、AIプロジェクトにやみくもに着手したところで失敗は見えている。本記事では、グーグル・ブレイン創設者であり、バイドゥのチーフ・サイエンティストを務める筆者が、その具体的な方法論を提示する。

 人工知能(AI)は、あらゆる業界を変革しようとしている。100年前の電気とまさに同じだ。

 マッキンゼーによれば、AIは2030年までに13兆ドルのGDP成長(世界累計)を創出するという。そのほとんどは、製造、農業、エネルギー、物流、教育などの非インターネット部門で生じることが見込まれている。