中国は、汚職撲滅運動について、習氏による政敵排除や政治的駆け引きではないと繰り返し強調している。同氏は2015年にシアトルで、ネットフリックスで放送されて人気の米政治ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のような権力闘争ではないと述べている。

上海で昨年3月撮影(2019年 ロイター/Aly Song)

 党がさらに深く懸念しているのは、党の支配を終わらせかねない危機をあおるような国内外の事件や情勢不安である。

 習主席は1月、甚大な影響をもたらす想定外の事態を意味する「ブラックスワン」に特に注意するよう述べている。

 また同月、中国の警察トップは、警察は市民による暴動「色の革命」を阻止することに重点を置き、政治体制の防衛を第一に行動しなければならないと語った。

 党は一方で政治改革に関心を示しておらず、中国共産党の美点を重ねて強調している。今月、国営メディアのツイッターアカウントに、「中国の民主主義」をたたえる英語の宣伝ビデオを掲載した。中国ではツイッターは依然ブロックされている。

 国営の新華社通信は3日、英語の論評で、中国は自国の政治モデルに忠実であり、西側の民主主義は拒否すると主張した。

「わが国は1世紀前に民主主義について学ぶようになったが、すぐに西側の政治スタイルはここでは機能しないと分かった。混乱と内戦が何十年も続いたからだ」

(Ben Blanchard/翻訳:伊藤典子 編集:山口香子)