世界初の「全面」仮想化
海外展開の可能性も視野

――楽天のネットワーク仮想化のメリットについてあらためて教えてください。

 僕らがやろうとしているネットワークの仮想化は珍しい話ではなく、世界の通信業界にとっては「いつかはやらなければいけない」というシステムです。

 従来型のネットワークを持つキャリアが思い切って踏み出すことができなかったところ、既存設備を持たない新規参入の僕らがやると宣言したので「すごい」と言われているわけです。しかもコアサイドを仮想化している会社はありますが、基地局網まで含めてネットワークの全部を世界で初めて仮想化するといっていることに驚かれています。

――基地局網の仮想化ネットワークを作る米アルティオスター社との関係は?

 基地局網の仮想化の技術を持っているのは、僕らが知る限り、アルティオスターしかありません。だから出資をし、私を含めた取締役2人を派遣してグループ企業化します。今後、このシステムを海外に持っていく場合には、アルティオスターのノウハウは重要な資産になるからです。

 アルティオスターの出資は、いま米国政府のCFIUS(対米外国投資委員会)の承認待ちです。これが完了すれば、20%以上の出資でかなりのポーションを持ちますので、アルティオスターは単なるベンダーではなく、重要なパートナーになるのです。

――楽天の仮想化ネットワークに関心を持つ通信会社は多いのでは。

 すでに海外のキャリアから、相談が来ています。場合によっては、海外のキャリアとパートナーになって海外展開する可能性もあるので、今のうちに関係を築いてパートナーの候補を広げておくつもりです。