民間エコノミストの1人は、29日に発表される2月鉱工業生産の動向がカギを握ると予測する。2月の生産、3月の予測値を含め、1─3月期の平均のレベルが下げ止まりを示せば、「回復」を残した政府の見通しに近づく。

 しかし、1─3月期のレベルが、10─12月期を大幅に下回るようなら、1─3月期の国内総生産(GDP)の前期比伸び率がマイナスになる可能性が高まり、景気後退への懸念を意識することになるだろうとみている。

注目される消費増税との関連

 後者のシナリオが実現するなら、政府が表明している今年10月の消費税率引き上げの判断にも影響を及ぼしかねない。

 また、月例経済報告は、政府の経済財政政策の土台になる先行指標とされ、安倍晋三首相が14年11月と16年6月に消費増税の延期を表明する前に、いずれも基調判断を引き下げた経緯がある。

 政府関係者の1人は「安倍首相が『最大の経済対策』と位置付ける19年度予算案の審議中に、景気腰折れが鮮明になるのは得策ではない」と話す。

 強弱の表現が入り混じった「月例文学」の先に何が待ち受けているのか、中国経済を含む海外経済の動向が、大きな影響を与えそうだ。

(マクロ政策取材チーム 編集:田巻一彦)

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