アップルカードはゴールドマン・サックス・グループが発行し、マスターカードのネットワークを利用。アップルウォレットの新機能として月あたりの買い物の内訳が分かるようになり、ユーザーが支出を確認しやすくなる。

 クレジットカード業界のアナリストはこのキャッシュバックプログラムについて、市場で現在手に入るものと比べて大きく異なるわけではないとしつつ、アップルの幅広い消費者基盤を背景に市場での主要プレーヤーとなる可能性があると指摘した。

 Creditcards.comのアナリスト、テッド・ロスマン氏は「率直に言うとややがっかりだ。注目されるだろうが、注目度ほどキャッシュバックの内容は良くない」と述べた。

イベントで「アップルカード」の発表をするティム・クックCEOイベントで「アップルカード」の発表をするティム・クックCEO。カリフォルニアで撮影(2019年 ロイター/Stephen Lam)

 同氏によると、アップルのカードの見返りはシティグループが「ダブル・キャッシュ・カード」で提供するものよりも魅力で劣る。「U.S. Bank Altitude Reserve Visa Infinite」カードはモバイルウォレットの消費1ドルあたり3ポイントが付与されるという。

 金融商品比較サイト「NerdWallet」のクレジットカードスペシャリスト、サラ・ラスナー氏は「似たような恩恵を受けられるキャッシュバックカードは多くある」としつつ、アップルカードはアップル製品・サービスを多く購入する消費者にとっては便利になるだろうと述べた。

 アップルペイは米国の商店の70%で利用可能で、今年末までに40ヵ国以上で入手可能になる。アップルによると、ニューヨーク、シカゴ、オレゴン州ポートランドの通勤者はいずれ、公共交通機関の支払いに利用できるようになる。

 ベイリー氏によると、キャッシュバックはアップルペイユーザーの口座に日々振り込まれる。カードに年会費や国際手数料、延滞料はかからない。同氏はカード保有者が利用残高に対して支払う金利の具体的な情報を明らかにしなかった。

 アップルカードはゴールドマン初のクレジットカード。ベイリー氏は、ゴールドマンがマーケティングのために消費者情報を第三者と共有したり、第三者に販売したりすることはないと説明。カードにはプライバシー機能があり、アップルはどこで何が購入されたのか、もしくはいくらだったのかを知ることはないとしている。

(Elizabeth Dilts記者、Anna Irrera記者)

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