「儲けの仕組み」を大きく変えて大成功した企業とはPhoto:iStock/gettyimages

ビジネスの成功は、「儲ける方法」がカギとなることはいうまでもない。この「儲ける方法」は近年、インターネット、スマホ、AIなど新しいテクノロジーの誕生によって、大きく変化してきている。これから先、何十年も継続して利益を上げていく企業になるには、時代の変化に合わせて柔軟に「儲ける方法」を変えていく必要があるだろう。そこで、新刊『図解 うまくいっている会社の「儲け」の仕組み』(青春出版社)から、従来の売り方のセオリーから、あえてビジネスモデルを変えた企業の取り組みについて抜粋して紹介する。

航空機エンジンメーカーが“エンジン”を売らずに儲ける?

 今年のゴールデンウィークは10連休ということもあり、海外旅行で飛行機を利用する人も多いのではないだろうか。最近では、LCC(格安航空会社)が増えたこともあり、全世界ではなんと約1500社もの航空会社が日々、運航している。これだけ多くの航空会社がありながら、じつは航空機のエンジンメーカーは多くはない。英・ロールス・ロイス、米・ゼネラル・エレクトリック(以下、GE)、同じく米・プラット&ホイットニーの3社で市場シェアの約90%を占めている。つまり、世界中を飛び回っている飛行機のエンジンはほぼ全てこの3社によってつくられており、航空機のエンジンメーカーは、実質的に「3社しかない」ともいえるだろう。