受付で予約する様子Photo:PIXTA

 歯科医院に通う人はたいてい、「忙しいから、さっさと予約を取って、できるだけ早く通院を終わらせたい」と考えるもの。でも、たいていの場合、予約は数日から1週間くらい先に。なぜ、歯科医院では次の日に予約ができないのでしょうか? テレビなどでおなじみの歯周病専門医、若林健史歯科医師に疑問をぶつけてみました。

 *  *  *

若林健史歯科医師若林健史(わかばやし・けんじ)
歯科医師。若林歯科医院院長。1982年、日本大学松戸歯学部卒業。89年、東京都渋谷区代官山にて開業。2014年、代官山から恵比寿南に移転。日本大学客員教授、日本歯周病学会理事、日本臨床歯周病学会副理事長を務める。歯周病専門医・指導医として、歯科医師向けや一般市民向けの講演多数。テレビCMにも出演

 翌日に予約が取れない代表的な理由は主に次のようなものがあります。

(1) つめものやかぶせものなど、補綴(ほてつ)物の完成待ち

(2) 痛みや腫れなどの症状が強く、落ち着くまで次の治療ができない

(3) 歯科医院の予約がいっぱい

(1)については多くの人が納得する理由でしょう。補綴物を歯科技工士に作ってもらうためには一定の日数が必要です。

 意外に理解されていないのは(2)の場合でしょう。これは歯科医師としてもぜひ、患者さんに知っていただきたい点です。