実のところ、私が整理収納のお仕事で伺ったご家庭で、小学1年生のお子さまが自室の机で勉強しているという話を聞くことはほとんどなく、学習机を買ってしまったほぼすべてのご家庭でAさん宅の子ども部屋のようなカオスが生まれています。

 タイプはさまざまですが、「決まった場所でないと集中できない」よりも「その日の気分で場所を選んでダイニングテーブル、ソファ、ローテーブル、床に寝そべって……など、さまざまなスタイルで勉強するのを好む」タイプのお子さまも思いのほか多いようです。大人も、デスク作業が煮詰まると気分転換にカフェに仕事を持ち出したりしますよね。同じような感覚なのかもしれません。

 好みの学習スタイルばかりは小学校生活が始まってみないとわかりません。学習机の導入についてはお子さまの様子を見ながら徐々に見極めていくのがよいでしょう。

個室の「メリット・デメリット」を
家族全体で捉え直すと盲点に気づく

「家族に大きなデメリットが生まれる習慣」も、個室から引き算しましょう。

 前述のように「習慣×エリア」を個室に切り分けることで、家全体で見たとき一部の家事効率は大きく下がります。子どもに個室を与える際、そういったデメリットを受け入れ、対応できる余裕があるかどうかはよく検討すべきです。

 たとえば個室のクローゼットに子どもの衣類を移動して「着替えの習慣」をつけさせたいと思ったとき、「今まで親と同じエリアにしまっていた洗濯物をその子の分だけ個室に収納しなければならなくなる」ことで、家事動線のロスが生まれます。親御さんが忙しい場合、乾いた衣類をたたんで片づけるところまで追いつかなくなることも考えられます。

 必要な着替えが自室になく、お子さまが洗濯物の山から着替えを選ぶことが増えたりすれば、意図していた着替えや衣類管理の習慣づけが難しくなり本末転倒です。だったら当面の間、衣類は家族全員分を同じ空間で一括管理していくほうがずっとよい選択です。

 一方、大人サイドのニーズも高まるのが「寝る習慣」の分離。小学校入学期ともなれば体は大きくなり、親御さんも同じベッドで寝るのに限界を感じている場合が多いものです。ベッドの導入で部屋の面積を大きく取られてしまいますが、ご家族全体でここの課題感が大きいのであれば、得られるメリットは大きいので優先的に採用すべきです。