米国、カナダ、メキシコの3ヵ国の国旗4月7日、米国、カナダ、メキシコの3ヵ国が合意した新貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」は各国の批准手続きが難航し、年内の成立が困難になりつつある。写真は3国の国旗。デトロイトで2018年8月撮影(2019年 ロイター/Rebecca Cook)

[メキシコ市/オタワ 7日 ロイター] - 米国、カナダ、メキシコの3ヵ国が合意した新貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」は各国の批准手続きが難航し、年内の成立が困難になりつつある。米国は2020年に大統領選を控え、カナダも今年10月に総選挙が予定されており、協定は批准の大幅な遅れで選挙の争点に浮上し、政治に翻弄されることになりそうだ。

 メキシコの元外務次官(北米担当)のアンドレス・ローゼンタール氏は「USMCAは窮地に陥っている」と述べた。協定は最終的に成立するとみているが、米国で民主党や労組が労働者保護の観点から合意内容に反対しているほか、関税を巡る対立もあり、数ヵ月以内の成立はないとの立場だ。

 カナダ議会での批准もスケジュールが厳しい。6月の夏休み入りまで残された審議期間はわずか数週間で、改選後の議会が2020年までに批准を完了する可能性は低い。

 米国では民主党が過半数を握る下院が協定を承認しないことに、トランプ大統領と共和党がいら立ちを強めており、トランプ氏は議会が承認を急がなければ、新協定の成立がないまま北米自由貿易協定(NAFTA)を破棄すると議会に揺さぶりをかけた。