走りだして最初に感じるのはTNGAプラットホームの高い剛性感。車体だけでなくステアリングの切れ味もカチッとしている。TNGAならではの低重心も継承しており、操舵に対して車体が「スッスッ」と気持ちよく向きを変えていく。

 サスペンションはよく動く。路面からのショックを巧みに吸収し、コーナーはしっとりしたロールとともに、粘り腰という表現がふさわしいグリップをもたらしてくれる。

トヨタ・カローラ・スポーツ・ハイブリッドG“Z”の荷室後席使用時のラゲッジ容量は352リットル

 パワートレーンは、ハイブリッドも1.2リットルターボも、ともに気持ちのいいパワーを発揮。格別スポーティではないが、アップテンポな走りが楽しめる。フットワークはハイブリッド車のほうがバランスに優れている印象だ。後席下に置かれたバッテリーが前後重量配分を理想に近づけ、低重心にも貢献しているからだろう。

 ハイブリッドシステムの基本構成はプリウスやC-HRと共通。カローラ・スポーツの場合、速度に関係なくエンジン回転が跳ね上がる現象が薄れ、リニアなドライビングが堪能できるようになった。

 カローラ・スポーツは、あらゆる部分から従来のイメージを打ち破る高い実力が体感できる。個性的なスタイリングと先進装備、そして心地よい走り……。競争が激しいこのクラスのハッチバックの中でも、積極的に選びたくなる1台に仕上がっている。

(CAR and DRIVER編集部 報告/森口将之 写真/小久保昭彦)