世界最高峰の「TEDプレゼン」を真似しないほうがよい3つの理由胸を打つプレゼンが世界的に有名なカンファレンス「TED」。しかし、社内発表や会議の場でのプレゼンテーションなどでは、そうしたプレゼンの全てを安易に真似しないほうがいい(写真はイメージです) Photo:PIXTA

世界的に有名なカンファレンス
「TED」のプレゼンは真似すべきか

 みなさん、「TED」をご存じでしょうか。プレゼンに興味を持つ方なら、SNSなどでシェアされているプレゼンの動画をご覧になった方も多いと思います。「ideas worth spreading 」(広める価値のあるアイディア)をスローガンに掲げ、様々な分野の方がアイディアや生き方、社会提案などをプレゼンする場として開催されている、世界的に有名なカンファレンスです。

 TEDのプレゼンの特徴としては、次のことが挙げられます。

・TEDスピーカーは1つの考え(アイディア)についての話をする。

・TEDスピーカーはスライドやメモを見ない。基本的には事前に考えられた原稿を暗記して話している。

・スライドは極めてシンプル。

・ストーリーもそれぞれに工夫がなされている。

 確かに引き込まれます。しかもSNSでシェアされているものは当然その完成度が高いわけで、面白いものばかりです。

 しかしながら、ビジネスの現場、社内発表や会議の場でのプレゼンテーションともなると、こうしたプレゼンの全てを真似した方がいいというわけではありません。そのポイントと理由を説明しましょう。

(1)原稿は丸暗記したほうがよい?

 TEDスピーカーは、原稿をほぼ丸暗記して話しています。その上でとても流暢に、ライブ感に溢れた話をしているのだから、素晴らしい。過去に私も「TEDx」(TEDからライセンスを受けた団体が開催するカンファレンス。日本でも大学などで盛んに開催されています)に登壇する方をお手伝いしたことがあります。