ブリュッセルのEU本部4月9日、ユーロ圏諸国が債務をプールして共通の債券を発行する構想が、ドイツなど富裕国の反対で停滞しているため、代わりに年限の短い共通証券(ビル)を発行する案が浮上している。ブリュッセルのEU本部で2018年11月撮影(2019年 ロイター/Francois Lenoir)

[ロンドン/ブリュッセル 9日 ロイター] - ユーロ圏諸国が債務をプールして共通の債券を発行する構想が、ドイツなど富裕国の反対で停滞しているため、代わりに年限の短い共通証券(ビル)を発行する案が浮上している。

 ユーロ圏では金融危機以降に「トリプルA」格の国債が不足するようになり、ユーロ圏共通債を導入して「安全資産」を増やす構想がくすぶり続けている。昨年は欧州連合(EU)欧州委員会がそうした構想を公表したが、ドイツなどは経済状態が弱い国の債務を負担させられることになるとして拒絶し、協議は進展していない。

 このため当局者らは、短期証券を含む他の選択肢を模索。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は2月、ユーロ圏諸国が共同で保証する期間1年以下の「ユーロ・ビル」導入の可能性に言及した。業界筋によると、欧州委はこの案を検討している。

 ただ、5月の欧州議会選挙を経て欧州委員会の新体制が始動するまで協議の進展は見込めず、その後も急速に前途が開かれる可能性は低い。