スウェーデンの国旗4月9日、平等な社会だと世界的に定評のあるスウェーデンだが、社会民主労働党率いる政府が導入する高所得者層向けの減税策により、富裕層と貧困層の格差が拡大することになる。写真は同国の国旗。首都ストックホルムで2017年5月撮影(2019年 ロイター/Ints Kalnins)

[ストックホルム 10日 ロイター] - 平等な社会だと世界的に定評のあるスウェーデンだが、社会民主労働党率いる政府が導入する高所得者層向けの減税策により、富裕層と貧困層の格差が拡大することになる。

 概要が10日発表された今回の減税策は、昨年9月の総選挙によってどの政党も過半数を握れない「ハングパーラメント(宙吊り議会)」に陥った中道左派と中道右派が政党間で合意した妥協策の一環だ。反移民を掲げる極右スウェーデン民主党を政権から排除する狙いがある。

 これは、ドイツやデンマークといった欧州諸国の政治家が直面しているジレンマを映す鏡とも言える。こうした国々の主要政党は、左派と右派の対立を隠すか、あるいはポピュリスト(大衆主義)政党に権力の一端を担わせるかの選択を迫られている。

 だが、多くのスウェーデン国民は治安や教育、高齢者介護などの公共サービスに不満を募らせており、富裕層への減税により、格差の拡大に根ざしているとみられる外国人嫌いや大衆主義的な感情がさらに悪化する恐れがある、とアナリストは警鐘を鳴らしている。