茂木敏充経済再生担当相4月17日、日米通商交渉は、対象範囲を限定したい日本と、広げたい米側とのギャップをあらためて浮き彫りにした。写真は交渉担当の茂木敏充経済再生担当相。サンティアゴで昨年3月に撮影(2019年 ロイター/Rodrigo Garrido)

[東京 17日 ロイター] - 日米通商交渉は、対象範囲を限定したい日本と、広げたい米側とのギャップをあらためて浮き彫りにした。その一方、市場が注目した「為替条項」について、米側から表立った盛り込み要求は表面化していない。ただ、有利な交渉条件を引き出すためのカードとして、米側が持ち出す可能性も市場では指摘されており、日本側は米国の出方を慎重に見守るスタンスだ。

 ワシントンで15─16日に開かれた今回の日米通商交渉では、交渉範囲の確定に至らなかった。物品の関税交渉に限定したい日本と、自動車や農産品に限らず、幅広い分野での貿易協定(FTA)に発展させたい米側との隔たりを埋めきれず、今月下旬の日米首脳会談前の次回会談に結論を先送りした。

「今回の会合は『キックオフ』としての位置付け」と静観する日本政府関係者の声とは裏腹に、米通商代表部(USTR)は16日、通商交渉後の声明で、対日貿易赤字は巨額と不満をあらわにし、市場では「米側の譲歩を引き出すのは難しい。いずれ協定文書で為替条項を受け入れざるを得なくなる」(第一生命経済研究所・主席エコノミスト、田中理氏)との声がくすぶる。