仮想通貨4月17日、仮想通貨交換業への新規参入が難しくなっている。体制整備コストの上昇と仮想通貨の価格低迷に伴う収益悪化が重しとなり、マネーフォワードは参入延期に追い込まれた。写真は昨年2月撮影(2019年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 17日 ロイター] - 仮想通貨交換業への新規参入が難しくなっている。体制整備コストの上昇と仮想通貨の価格低迷に伴う収益悪化が重しとなり、マネーフォワードは参入延期に追い込まれた。金融庁と協議した経験や資金力などから、大手金融グループの傘下でないと新規登録は困難だとの見方も出ている。

「撤退ライン」迫り、延期を決断

「撤退ライン」割れの蓋然(がいぜん)性が高くなり、取締役会で決議した――。15日夜、都内で会見したマネーフォワードの辻庸介社長は、仮想通貨関連事業への参入延期をこう説明した。撤退ラインは、同社が参入方針を決めた際に設定したクリアすべき経営上の基準で、これを満たさない場合は、事業の継続性に疑問符が付きかねない。

 ただ、会見で辻社長は、撤退ラインに関する具体的な言及は避けた。

 マネーフォワードが参入方針を発表したのは2018年5月。金融庁でフィンテックの政策立案を担当していた神田潤一氏が同社の100%子会社、マネーフォワードフィナンシャルの社長に就任したことで、業界では「次の新規登録はマネーフォワードになるのではないか」との見方が出ていた。

 しかし、マネーロンダリング防止対策などの体制整備にかかるコストの上昇と、仮想通貨の価格低迷がマネーフォワードを参入延期に追い込んだ。神田社長は会見で、18年9月にザイフで発生した仮想通貨流出事件で当局が求める体制整備の水準が上がり「ここまで整備すればいいというところが、なかなか見極めることができなかった」と述べた。