その結果、ケースワークはどう変化したか。

「実際には、高齢者も様々な困難を抱えており、生活保護費と介護保険サービスがあれば大丈夫というわけではありません。ゴミ屋敷問題など、ケースワークの必要な案件は続出ですが、丁寧に対応できる人手はありません。大阪市のケースワーカーは、苦しみ続けてきました」(Aさん)

“北風“の大阪市に対し
“太陽”で独自性発揮の地域も

 生活保護に関する大阪市の独自方針は、まるで寓話『北風と太陽』の“北風”だが、必ずしも「維新」がもたらしたわけではない。橋下徹氏が大阪市長に初当選したのは、2011年である。しかし、その後の選挙結果という形で大阪市民の民意を見る限り、“北風”を変えたいという思いは感じられない。政府が生活保護への“北風”を歓迎するのであれば、より強い“北風”を吹かせることが、地域に何らかのメリットをもたらす可能性もある。

 その一方で、“太陽”路線を見せる自治体も実在する。神奈川県小田原市は、「市民の生命と暮らしを守る生活保護」という方向性を実現しつづけている。福島県相馬市と東京都荒川区は、2018年夏の酷暑にあたり、生活保護世帯や低所得世帯へのエアコン設置補助を、全国に先駆けて積極的に行った。

 誰もが、自分の地域を誇りに思いたいだろう。どのような意味で「誇れる」地域であって欲しいだろうか。あなたの思いは、投票で示せる。

 4月21日に投票が行われる自治体で、私が最も気になっているのは、私が5歳から20歳までの時期を過ごした福岡県春日市だ。自分の出身地で恐縮だが、出身地ゆえ、情報が集まりやすく語りやすい。ご一緒に、1人の投票行動の重みを考えていただきたい。