老後貧乏将来、老後貧乏になる人は、自分が贅沢していると認識していない可能性があります Photo:PIXTA

 収入は十分あるはずなのに、お金が残らない。そういうご家庭は意外と珍しくないものです。年収1000万円以上のご家庭をはじめとして、高収入な仕事に就く人たちにもたくさんいらっしゃいます。

 せっかく稼いだお金です。大切に使えばもっと豊かな暮らし方ができるにもかかわらず、車や骨とう品など目の前のぜいたく品に目がくらんだり、ささいな無駄遣いがかさんだりすれば、肝心なときにお金を用意できなくなります。そういう人は、生活にかかる必需品などについても「ちょっといいもの」ではなく、「とてもいいもの」でそろえる傾向があるようです。

月収180万円で支出は220万円!
衣服はブランド物、食材は高級スーパーで購入

 私が最近、もったいないお金の使い方をしている典型的な人だなと思ったのが、人気のある歯科医院を経営する歯科医のBさん(51歳)です。毎月の収入は、180万円を超えています。これだけを聞くと、さぞかし裕福な暮らしをしていて、かつ貯蓄も十分にあって将来の不安はないだろうと思ってしまうかもしれません。ですが、実際の暮らしはそのようなものではありませんでした。

 Bさんは、これだけ頑張って稼いでいるにもかかわらず、貯蓄が増えないことに悩んでおられました。なんと、私のもとへ相談に来られた時の貯蓄額は、たった620万円。この収入から考えれば、驚きの少なさです。

「自分は三日坊主だし、きっとお金の使い方を間違えているに違いありません。きちんとお金の使い方を見直して貯蓄を増やし、年子の子どもを大学に行かせる準備もしたいと思っています」