●実際はどう影響しているのか

 例えば、米重機大手キャタピラーの生産コストは、鉄鋼や中国製品に対する関税引き上げの影響で昨年1億ドル以上、上昇した。そのため同社は値上げに踏み切っている。

 農業機械大手ディアは、トランプ政権による対中製品関税引き上げにより、今年1億ドルの原材料調達費の増加を見込んでいる。ディアでは、利益を守るためコストを削減し、価格を引き上げた。

 米議会調査局(CRS)の2月報告書によると、関税措置の影響で、米国では洗濯機の価格が関税導入前の2018年1月から12%増加した。

 ピーターソン国際経済研究所の調査によると、鉄鋼とアルミニウムへの関税で、鉄鋼製品の価格は昨年9%近く上昇し、鉄鋼製品を利用する業者のコスト負担が56億ドル増加した。

 また、米ニューヨーク地区連銀、プリンストン大、コロンビア大による研究では、中国製の鉄鋼・アルミニウムに対する関税によって、企業や消費者が抱える税負担は月30億ドル上昇。企業はこれに加え、効率低下で14億ドルの負担を負っている。