――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  なるほど、投資家は警戒している。4月のにわか雨が3月の陽気な楽観論を洗い流そうとしているからだ。  15日発表された中国の経済指標は惨たんたる内容だった。小売売上高の前年同月比伸び率は7.2%と3月の8.7%から鈍化し、2003年以来の低水準を記録した。鉱工業生産の伸びも8.5%から5.4%に落ち込んだ。  こうした情報全てが破滅的な内容だろうか。それがそうでもない。2つの特別要因が前月のデータを膨らませていたことを勘案する必要がある。まず4月1日からの増値税(付加価値税)の引き下げだ。