オーストラリアの輸出額は資源価格の急騰によって膨らみ続けている5月13日、オーストラリアの輸出額は資源価格の急騰によって膨らみ続けている。ただし統計上のからくりのため、最も注目される実質国内総生産(GDP)に大部分が反映されず、同国経済が実態より弱く見えてしまう状況にある。写真は2013年、オーストラリア西部の港湾で撮影(2019年 ロイター/David Gray)

[シドニー 13日 ロイター] - オーストラリアの輸出額は資源価格の急騰によって膨らみ続けている。ただし統計上のからくりのため、最も注目される実質国内総生産(GDP)に大部分が反映されず、同国経済が実態より弱く見えてしまう状況にある。

 実際には輸出増で得られたお金はオーストラリア国内にきちんと出回り、企業利益を押し上げて配当支払いや株価上昇、税収増といった形で価値を創造している。ただGDP算出上は、これらは「インフレ」として実質ベースの数字から除外されるのだ。

 もちろんこうした処理は世界的に普及しており、通常の場合は何の問題もない。つまりもしGDPが10%増えても、物価が10%上がれば大半の国民は全く豊かにならない。

 しかしオーストラリアのケースを見ると、価格が上がった分の支払いは国民ではなく外国の買い手が負担し、国内の物価上昇率は2年ぶりの低い伸びにとどまっている。オーストラリア統計局のチーフエコノミスト、ブルース・ホックマン氏は「異例ではあるものの、オーストラリアは輸出するコモディティの範囲の広さは他に類がなく、そのほとんどの価格が上がっている」と指摘した。