役員会議「同調性」が高い職場の問題点とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 人と違ったことをしたり、正論を述べることができなかったりする職場がある。実は恥ずかしながら、30歳を超えるころまでそんな職場があるなんて思いもしなかった。何を言っても怒られない学生時代。むしろ人と同じことをしていると怒られたのが、最初に勤めた会社(の昔の姿)だった。

 会議などで、「それはそもそも……」などと言い始めると、周りの人が目配せして「それはやめてください」と制するような職場があることを、幸い(?)なことに、知らなかったのである(その後、企業再建や不祥事対応などを通じて、人の何倍も経験することになるのだが……)。

【同調性が高い職場・タイプ1】
事前の根回しが機能する収束型組織

 さて、こういった同調性の高い組織、職場にも実は2タイプある。

 1つ目は、意思決定の最終的な局面において強い同調性が求められるものの、そこにいたる前段階では、さまざまな意見を言う機会が設けられるタイプ。事前に事務方が中心となってヒアリングするのだが、段階を追うごとに意見を言える余地が狭まり、結論へと収束していく。この場合、初期段階でインナーサークルに入っていれば、ある程度自由に意見が言える。そしてその意見は上手に吸収される。