ビジネスパーソンは1日の大半を会議に費やしている。単に日常業務の一つとして消化することもできるが、会議の場における発言内容や意欲を評価基準にしている企業も多く、その機会を有効活用しない手はない。では、どうすればインパクトある発言をできるのか。そのための3つの方法を示す。また、意見を控えたほうがよい3つのケースも明示する。


 私は最近、1ヵ月かけて大手金融サービス会社の幹部にインタビューを実施した。その目的は、部下がリーダーシップ・ポジションに就くには、どのようなコミュニケーション術が必要になると幹部たちが考えているかを理解することだった。その際、何度となく耳にしたコメントはこうだ。「会議では、(リーダー候補の部下からの)積極的な発言を期待する。誰かから尋ねられるまで待っていてはいけない」

 多くの組織では、会議で積極的に発言する意欲を、リーダーシップ・レディネス(準備性)の評価基準の一つにしている。ぶっつけ本番で話ができることは、プレゼンやスピーチよりも、その後のキャリア路線に大きな影響を与えうる。周囲にインパクトを与えるチャンスが、毎日のようにあるのだから。

 私の仕事の大半は女性リーダーに焦点を当てているものの、会議であれば誰もが自身のキャリアアップのチャンスの場として活用できるうえ、部下の成長を促すこともできる。

 以下に、効果的に発言するための3つの戦略を紹介する。さらに、意見を控えたほうがよいケースについて3つの忠告をする。