米中摩擦で細心のかじ取り、トヨタ流「両面作戦」は成功するか5月22日、米中貿易摩擦への対応が多くの企業経営者を悩ます中、トヨタ自動車が中国市場拡大へ慎重なかじ取りを続けている。写真は豊田章男社長。デトロイトで1月撮影(2019年 ロイター/BRENDAN MCDERMID)

[北京 21日 ロイター] - 米中貿易摩擦への対応が多くの企業経営者を悩ます中、トヨタ自動車が中国市場拡大へ慎重なかじ取りを続けている。同社は今年3月に対米投資の拡大計画を発表、それに続いて中国との新しい技術協力にも着手した。中国事業を加速するために米国へのコミットメントを強化する、という両面戦略だ。

 豊田章男社長は米政権の動きをにらみながら、中国市場拡大のアクセルを一段と踏み込みつつある。

「敵を作らないことが大切」

 トヨタは今年3月14日、米国での新たな投資計画を発表、2017年に表明した5年間の対米投資額が100億ドルから約130億ドルに増加したことを強調した。この額は、2017年にトランプ大統領が政権を握って以降、米国における自動車関連投資としては最大規模だ。

「アイ・ラブ・アメリカ」。豊田社長は発表後、ワシントンのエコノミッククラブでも講演を行い、米市場での取り組みを最大限にアピールした。

 だが、この対米投資から透けて見えるのは、中国市場をにらむトヨタの戦略だ。