トランプ氏と安倍晋三首相5月24日、トランプ大統領の来日に向け、日本側は貿易問題に焦点が当たるのを避けるべく、さまざまな「おもてなし」を用意した。写真は2017年の来日時、迎賓館でコイにえさやりをするトランプ氏(左)と安倍晋三首相。11月6日に東京で撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai/File Photo)

[東京 24日 ロイター] - トランプ米大統領は25日、国賓として来日する。米中の激しい対立を目の当たりにしている日本側は、貿易問題に焦点が当たるのを避けるべく、さまざまな「おもてなし」を用意。首談会談に加え、大相撲千秋楽の観戦や宮中晩餐会への出席を予定している。

 令和最初の国賓となるトランプ大統領は28日までの滞在中、東京の両国国技館で大相撲の千秋楽を観戦する。最後は土俵に上がり、特製の「トランプ杯」を優勝力士に手渡す算段だ。

 日本側の「おもてなし」はまだ続く。即位したばかりの天皇陛下、米ハーバード大学で学んだ新皇后陛下と会見し、宮中晩さん会にも出席する。トランプ氏が新天皇と面会する初の外国首脳となるのは、おそらく偶然ではない。

 安倍晋三政権はトランプ大統領との関係をさらに深め、中国が陥っているような米国との貿易摩擦を避けることが最優先課題のようだ。

「トランプ大統領を完全に抱きこもうとする安倍首相の戦略の一環だ」と、米ウィルソンセンターのジャパン・フェロー、中山俊宏教授は言う。「トランプ氏にとって『ケミストリー』が合うかどうは非常に重要。安倍首相がやってきたことは効果的かつ戦略的と言える」

 トランプ大統領はかねてから、年間約680億ドル(7兆5000億円)に上る日本の対米貿易黒字に不満を漏らしてきた。その多くは日本車の輸出によるもので、トランプ氏は先週、一部の輸入車が米国の安全保障に脅威をもたらすと表明した。

 米政府高官は22日、訪日の狙いは貿易ではないと語ったが、日米通商交渉が先月始まっており、日本側にとっては予断を許さない。安倍首相は通算4回目となるゴルフでもトランプ氏をもてなす予定だ。

 元防副大臣の若宮健嗣・衆議院外務委員長は20日、「さまざまな話題が出るだろうが、それほど厳しいものが出ることはないのではないか。対中ほど厳しいものではないのではないか」と語った。

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