新製品もユーザーに提供してA/Bテスト

 またスナックミーでは、ユーザーからの評価をお菓子ごとに集計し、サービス向上に役立てている。その一例が、新製品開発でのA/Bテストだ。一般的なお菓子メーカーでは新製品を社内や専用のレビュアーに試食してもらうことが多いが、スナックミーでは毎月のボックス商品の中に新製品を混ぜて、直接ユーザーから意見をもらっているのだという。

「お届けする8つのお菓子のうち6つほどはユーザーの好みを反映させますが、残りはあえてプロファイリングからは少し外れたお菓子も選んでいます。好きなものばかり選ぶと、同じお菓子ばかりを送ることになりがちです。そこで新しいお菓子との出合いも楽しんでもらえるように考えています」

「たとえば2つのフレーバーのうちどちらを新製品として正式に採用するか迷ったときにも、ユーザーごとにフレーバーを変えたお菓子をボックスに入れて、通常のお菓子と同じように4段階評価や感想を送ってもらっています。従来の試食ではひいき目の回答が集まることがありますが、我々の手法ではユーザーの正直な回答が集まります。ユーザーは『自分に届くボックスの中身をより良くしたい』という思いで回答してくれるからです」(服部氏)

 新製品の開発スピードも早い。多くのお菓子メーカーでは新製品開発に半年から1年を費やすが、スナックミーでは社内のシェフを活用して2週間程度で試作品を完成させ、ユーザーの反応を加味して修正する。開発の早い段階でユーザーの声を直接取り入れることで、スピートとクオリティを両立した製造プロセスを実現した。

 すでにSnaq.me以外の商品展開も始まっている。たとえば、「お菓子をスポーツの合間に食べている」というユーザーの声が一定数あったことから、健康志向の女性向けに、植物由来成分のみで作ったオリジナルのプロテインバーを開発し、「CLR BAR(クリアバー)」という別ブランドとして切り出した

100万件以上の評価データで満足度を上げる

 収集したデータは、取り扱うお菓子の見直しにも活用されている。ラインナップ全体のうち約2割は、毎月新しいラインアップと入れ替えている。

「これまでに集めたお菓子ごとの評価データは、すでに100万件以上。ひとつのお菓子について300件くらいの評価が集まると評価が収束して、今後の扱いが決まります。おつまみ系のお菓子などは『全体での評価は高くないが、一部のユーザーが非常に気に入っている』ということがあります。そういったお菓子はリクエスト専用にするなどして、ユーザーをがっかりさせないように工夫しています。こうした声がユーザーから十分に集まるので、最近は社内での試食会もそれほど重視していないくらいです」(服部氏)