ユーロ圏統合深化は失速、欧州議会選で分断化顕著5月27日、欧州州議会選でEUの分断が一段と進んだこと受け、ユーロ圏の統合深化が失速する可能性があるとの見方が出ている。パリで2012年1月撮影(2019年 ロイター/MAL Langsdon)

[ブリュッセル 27日 ロイター] - 欧州連合(EU)で23─26日に実施された欧州州議会選で、EU強化を訴える勢力が3分の2の議席を堅持した一方で、反EUの極右およびナショナリズム勢力が議席を大きく伸ばすなど、EUの分断が一段と進んだこと受け、ユーロ圏の統合深化が失速する可能性があるとの見方が出ている。

 今回の欧州議会選では気候変動が大きな争点の1つとなり、緑の党が欧州議会で第4党となった。ただユーロ圏当局者は「選挙では気候変動や移民・難民問題などの社会問題が大きな争点となった一方で、ユーロ圏の統合に関する問題は注目されなかった」と指摘。「ユーロ圏の統合を巡る方針は6月にEU指導部により決定されるため、統合を巡る取り組みは先送りされる公算が大きい」と述べた。

 ユーロ圏財務相はこれまで、ユーロ圏共通予算のほか、共通の「欧州預金保険スキーム(EDIS)」について討議を重ねてきた。ただ現在は警戒すべき危機も、対応すべき政治的な案件も特に見当たらないため、ユーロ圏当局者は、ユーロ圏共通予算は当初目標とされていたストレス下での経済支援ではなく、投資促進を主眼にした小規模なものにとどまるとの見方を示している。