――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  大物人物は大型合併を合意に導く上で障害になる。フィアット・クライスラー(FCA)とルノーの合併計画は、他の多くの合併案よりも成功する確率が高いだろう。なぜなら両社は、いずれも過去1年に「伝説のボス」を失ったからだ。  FCAの前最高経営責任者(CEO)だった故セルジオ・マルキオンネ氏は、ゼネラル・モーターズ(GM)との合併を望むと公言するなど、自動車業界の再編を強く推進していた人物だ。皮肉なことに、マルキオンネ氏が昨年7月に急逝したことが、業界の次なる大型合併に道を開くことになるかもしれない。