バーチャルキャラがリアルに進出

 そもそも、VTuberとは、バーチャル・ユーチューバーの略語であり、YouTubeなどで動画配信といった活動をする人々を指す。普通のYouTuberと異なるのは、登場するのがモーションキャプチャーなどで操作する3DCGのキャラクターであるということだ。

 そんなバーチャルキャラクターが行うライブというと、少し奇妙に思うかもしれない。だが、その感覚はリアルと遜色がないほど自然なものだ。

 スクリーン上に映し出されるバーチャルキャラクターの操作は、池袋から離れた秋葉原にあるバルスの専用スタジオで行われる。キャラクターの“中の人”の体にセンサーを取り付け、モーションキャプチャーによってその動きを3DCGのアバターへ滑らかに、リアルタイムで反映させる仕組みだ。

 また、観客の様子も、会場の至るところに設置されたカメラによって、スタジオでも常に把握可能。“中の人”の動きと音声がリアルタイムで会場に届くことによって、会話やコール&レスポンスなど、リアル体験の根幹となる観客とのコミュニケーションが、まるでその場にいるかのように自然に行えるのだ。

 バルスは、自社のモーションキャプチャーのスタジオを持つことで、コンテンツの制作や配信をワンストップで提供することを強みとしている。

 さらに、「バーチャルライブを手掛ける会社の中でも、遠隔で配信できるのが特徴」とバルスの林範和CEO(最高経営責任者)。

 現在は、会場とスタジオを一対一で結ぶライブを展開しているが、こうした遠隔配信の技術を活用すれば、将来的には20~30人が集まるカラオケやバーのような、複数の場所を同時にライブ会場にするといったことも可能になるという。狙うのは、あらゆる空間でリアルライブを可能にするプラットフォームの実現だ。