フレームワーク30 DAY11 ランチェスターの法則

 第1次世界大戦は、航空機が新兵器となった最初の戦争だった。英国の航空機エンジニアであったフレデリック・ランチェスターは、当時の戦闘状況から、戦力計算において一定の法則を導き出した。「ランチェスターの法則」として知られる同氏の考え方は、企業間競争を考える経営戦略にも応用されている。

 ランチェスターの法則の基盤を成す考え方は「武器の性能が同じなら、兵力数の多い方が勝つ」というもので、二つの法則がある(下図参照)。

 まず、第1法則では、一騎打ちや接近戦などの伝統的な戦法だと、弱者も強者も同じ損害を被るとされている。「攻撃力は頭数に比例する」というシンプルな考え方で、こちらは当たり前の話ではある。