みなみ・そういちろう
1999年、モルガン・スタンレー証券に入社。2004年、幼少期より興味があったスポーツビジネスに携わるべく、楽天株式会社代表の三木谷浩史氏に直談判し、楽天イーグルスの創業メンバーとなり、初年度から黒字化成功に貢献。2007年、株式会社ビズリーチを設立。年収1000万円以上の転職市場に特化した、日本初の個人課金型・転職サイト「ビズリーチ」を運営。2010年、「お得に贅沢体験」ができる高級タイムセールサイト「LUXA(ルクサ)」を開始。

三島 だけど、エクスペディアは違っていました。各国法人に対しての自由度が高いので、カントリーマネージャーが工夫しながら事業を拡大できる。私がエクスペディアからのオファーを受けたのは、この風土が面白いなと思ったことが理由でした。

 実際に、航空会社エアアジアとの合弁会社AAE(AirAsia Expedia)によって、よりリーズナブルで充実した旅行をアジアや国内でも提供できるようになりましたし、今年の6月には日本発のFacebookアプリ『旅とも相性診断』もリリースしました。これは、質問に回答することでFacebookの友人の中から旅のベストパートナーは誰かを診断できるアプリで、診断結果に応じて旅行先を提案し、新しい旅のきっかけを提供するというものです。また、サービスだけでなくエクスペディアのマスコットキャラクターになっているクマ「エクスベア」も、本社ではなく日本で誕生したアイディアです。

 マスコットキャラクターのクマが日本発信だったとは驚きです。三島さんは実際転職をしてみて、どんな感想を持ちましたか?

三島 本社からの指示は決して多くないので、正直、自由すぎて大変です(笑)。その分、やりがいは大きいですけどね。本社が作ったアイディアをそのまま翻訳するのではなく、工夫することでサービスを充実させられますし、それが日本で受け入れられると、自分たちで作っている事業が認められたという実感を持てますから。

 カントリーマネージャーとして外部から起用されると、働いているスタッフからしてみると、突然知らないボスが入ってくることになりますよね。そのあたりはいかがでしたか?

三島 最初はエクスペディアでの立場はマネジメントですが、完全に新入りです。こいつは誰だ、という雰囲気だったかもしれません(笑)。基本的に、何も理解できていない白紙の状態で入っていくわけですので、先入観を持たずに、それぞれ相手の話を聞くことを大切にするようにしていました。ローカルオフィスは本社から見れば耳目の役割を果たしている部分もありますので、そういう点においては自分の上司(現AAE TravelのCEO)からも、事前に先入観を持たせるような情報は特に共有されませんでした。