三島 オフィスも何もない状態だったので、そこに飛び込むのは勇気が要りました。もちろん不安もありました。だけど、憧れていたカントリーマネージャーという職に近づくためには、ある程度のリスクを抱えることを覚悟していましたし、どちらかというと、機会を与えてもらえるなら、やってみたいと思ったんです。何か新しいことに挑戦するのは面白いですしね。

自分の市場価値は、自分がなりたい姿を
いかにイメージできるかで決まる

 eBay ジャパンでは、具体的にどんなことをされていたのですか?

三島 大きなミッションは二つあり、一つは、日本の消費者向けにeBayを通して国外のものを国内で買えるようにするために、日本国内のパートナーと共同で事業開拓を行うというマーケティング事業です。

 もう一つは、日本の小売業の皆さんが直接海外の大きなコマースプラットフォームに商品を供給し販売する、いわゆる輸出モデルのマーケティングを手掛けました。当時国内には、楽天やAmazonなどのプラットフォームはあっても、世界各国に商品を直接販売できるようなプラットフォームがなかった時代。そこで、インターネットで世界中に商品を販売したいと考える日本の小売業に向けて、新しい事業モデルの提案を行いました。

 eBay ジャパンで自分の市場価値を高めるために、どんな努力をされていましたか?

三島 自分がなりたい姿を強くイメージし、高いモチベーションを維持することです。市場価値を高めるためにはスキルを磨くことも大切ですが、それは仕事に取り組む中で身につけられるものがほとんど。だけど、なりたい自分を強くイメージできなければ、モチベーションを高めることはできないと思うのです。

 私の場合は、影響を受けたカントリーマネージャーや同世代の良い意味でのライバルの存在が、モチベーションアップにつながりました。自分に足りないことや、できていないことは何だろうと考えて、彼らとの差を埋めようとする気持ちが仕事への原動力になっていたんです。特にeBay ジャパンでは刺激をもらえる人が多かったですね。ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学を卒業し、30代前半でグローバル・マーケティングのリーダーとして活躍するような人もたくさんいたので。そういう場に身を置くのも、大切なことかもしれませんね。

※後編は7月4日(水)公開予定です。「日本の労働市場は、働き手の多様なニーズに雇い手が追いついていない」雇い手と働き手の間に生まれているギャップをグローバルな視点から考察。さらに「企業との相性を知ることも、ひとつのスキル」「グローバル社会では、管理職に柔軟な異文化理解が求められる」「困難こそ、自分が変われるチャンス」について語る後半もお楽しみに!

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