ファーウェイの中でもスマートフォンやサーバーなどの製品を販売している部門は一般的に入手可能なパーツを使っており、第5世代(5G)移動通信システム向けネットワーク用設備と違い、安全保障上の懸念が生じる可能性は低い、と各社は主張している。3人の関係者はそう語る。

「ファーウェイを助けるという話ではない。米国企業に対する打撃を防ぐということだ」とそのうちの1人は言う。

 ファーウェイが2018年に部品購入のために費やした金額は700億ドル(約7兆5000億円)。そのうち約110億ドルは、クアルコム、インテル、マイクロン・テクノロジーなどの米国企業に流れ込んだ。

 クアルコムの事情に通じた人物によれば、クアルコムはスマートフォンやスマートウオッチなど一般的なデバイスで用いられるチップのファーウェイ向け出荷を継続したいと考えているという。

 米国半導体工業会(SIA)は、半導体メーカーを対象とした販売禁止措置を各社が遵守しやすくするとともに、その影響について当局者に説明できるよう、各社を代表して政府との協議の場を設けたことを認めている。

 SIAのジミー・グッドリッチ副会長(グローバル政策担当)は、「国家安全保障に関係しないテクノロジーまで禁止命令の対象範囲に含めるべきではないように思われる。我々はこの見解を政府に伝えた」と語った。

 今回の禁止措置は、数ヵ月にわたって続く米中間の貿易紛争を決着するための協議が物別れに終った直後に実施された。米中の対立は、米国が中国による企業スパイ活動、知的財産権の侵害、技術移転の強要を非難したことにより、さらに過熱した。

 ファーウェイの梁華会長は今月上旬、中国国内で記者団に対し、ファーウェイ向けにハードウェア、ソフトウェア、技術サービスを提供しているグーグルも、販売を継続できるよう禁止措置の緩和を主張している、と語っている。