ファーウェイは、今回の禁止措置以前からロビー活動を縮小していた。ロイターが報道したように、ファーウェイは昨年、ワシントン支社の社員5人を解雇し、そのなかには渉外担当副社長も含まれていた。またロビー活動の予算も削減している。

 とはいえ、ファーウェイは司法の場において熱のこもった戦いを仕掛けており、米政府の主張に対抗して自社の立場を主張する広報キャンペーンを開始している。2月には米国の複数の主要紙に全面広告を掲載し、その前には、欧米でのダークなイメージを緩和することを狙って、任正非最高経営責任者(CEO)が一連のインタビューに応じている。

 アナリストらによれば、ファーウェイの対応は、トランプ政権がファーウェイ締め出しに向けた国際的なキャンペーンを開始するなかで自社の影響力低下を認識していることを裏付けている。

 ワシントンの戦略国際問題研究所(CSIS)のサイバー問題専門家ジム・ルイス氏は、「ファーウェイは次にどう動くべきか、途方に暮れている」と語る。「米国におけるファーウェイの立場は非常に悪い。ファーウェイのためにあえて便宜を図ろうという者は誰もいない」

 とはいえ、禁止措置には現実的な影響も伴う。

 半導体大手ブロードコムは商務省に対するロビー活動を行っていないものの、米中貿易紛争とファーウェイをめぐる禁止措置によって、同社の今年の売上高が20億ドル減少するという予測を発表し、世界中の半導体産業に衝撃を与えた。

 商務省も、禁止措置が導入されて数日後には妥協する姿勢を見せている。5月20日には、既存顧客がネットワークや設備の信頼性を維持できるよう、ファーウェイによる米国製品の購入を認める一時的な措置を発表している。

(Stephen Nellis and Alexandra Alper/翻訳:エァクレーレン)

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